原因の多くは心理的ストレス…腰痛は“気”で治す病だった

公開日: 更新日:

 やっかいなのは、痛みの原因がヘルニアなどの器質的な障害なのか、脳のメカニズムのトラブルなのか、ストレスが体に表れたものなのか、本人にも医師にも分からないということ。しかも原因は1つではなく、ミックスされている可能性が高いという。

「診断がつかないから患者さんは不安になり、それがストレスになって、さらなる痛みや長期化につながります。まさに悪循環ですね。腰の痛みが5年以上続き、いろいろな治療を試してもよくならないという場合は、心因性の腰痛を疑っていいでしょう」

■動けるなら動く

 こうした慢性腰痛に対しては、エックス線検査だけでは役に立たない。大谷教授は精神科医やリハビリの専門家らとチームを組み、メンタルの角度からもアプローチしている。

「痛みをこじらせている患者さんには、まず『あまり気にしなさんな』と言葉をかけます。何年も痛みが続いているということは、少なくともがんなどの命に関わる病気が原因ではないということです。もしそうならとっくに亡くなってしまったり、歩けなくなったりしているはずですからね。医師の立場から言わせてもらうと、診断がつかなくたって治療はできる。だから現実的に考えて、いまできることをやろうと諭すのです」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「とんねるず」石橋貴明に“セクハラ”発覚の裏で…相方の木梨憲武からの壮絶“パワハラ”を後輩芸人が暴露

  2. 2

    今思えばゾッとする。僕は下調べせずPL学園に入学し、激しく後悔…寮生活は想像を絶した

  3. 3

    参院選で自民が目論む「石原伸晃外し」…東京選挙区の“目玉候補”に菊川怜、NPO女性代表の名前

  4. 4

    NiziU再始動の最大戦略は「ビジュ変」…大幅バージョンアップの“逆輸入”和製K-POPで韓国ブレークなるか?

  5. 5

    フジテレビ問題「有力な番組出演者」の石橋貴明が実名報道されて「U氏」は伏せたままの不条理

  1. 6

    サザン桑田佳祐の食道がん闘病秘話と今も語り継がれる「いとしのユウコ」伝説

  2. 7

    我が専大松戸の新1年生は「面白い素材」がゴロゴロ、チームの停滞ムードに光明が差した

  3. 8

    逆風フジテレビゆえ小泉今日子「続・続・最後から二番目の恋」に集まる期待…厳しい船出か、3度目のブームか

  4. 9

    新沼謙治さんが語り尽くした「鳩」へのこだわり「夢は広々とした土地で飼って暮らすこと」

  5. 10

    石橋貴明のセクハラ疑惑は「夕やけニャンニャン」時代からの筋金入り!中居正広氏との「フジ類似事案」