「腰痛の8割は原因不明」は間違い 痛み解消最新ポイント
「この研究では、心理的要因(ストレス)だけから起こる腰痛がごく少数であることも明らかになりました。腰痛が長引くことで、心理的要因が加わるのです」
同様の結果は、別の研究グループの結果でも出ている。これら研究結果を踏まえた、腰痛治療のポイントは次のものだ。
■3大危険兆候を見逃さない
腰痛は「危険な腰痛(1%)」「神経症状を伴う腰痛(20%)」「深刻な原因のない腰痛(80%=非特異的腰痛を含む)」の3つに大きく分類される。
「危険な腰痛」とは、がんや大動脈瘤などの内臓疾患、がんの転移や多発性骨髄腫などの腫瘍、結核性脊椎炎などの感染症。また、「神経症状を伴う腰痛」は、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症、椎体骨折など。この2つの腰痛であれば、病院での治療が必要になる。
そこで要注意なのが3大危険兆候だ。
「『安静にしても痛む』『体重減少が顕著』『発熱』のどれかがあれば“危険な腰痛”と見なし、できるだけ早く病院に行き、手術や専門診療科での処置が必要です」