溶かした便を直接移植して腸内細菌叢のバランスを改善
「FMTは副作用が少なく、自然に近い療法なので、実際に治療のひとつに加われば福音です。しかし、研究のゴールはそこではありません。あらゆる病気に、腸内細菌叢がどう関与しているかが解明されていけば病気予防にもつながるのです」
同院では、昨年から臨床試験の年齢制限を6歳まで下げ、対象疾患にクローン病も加えている。
▽宮城県出身。2001年岩手医科大学卒。09年米国ケースウエスタンリザーブ大学IBD(炎症性腸疾患)リサーチセンターに留学。順天堂東京江東高齢者医療センター、同大医学部付属順天堂医院助教を経て、16年から現職。〈所属学会〉日本消化器病学会、日本消化器病内視鏡学会、日本炎症性腸疾患学会