著者のコラム一覧
石原藤樹「北品川藤クリニック」院長

信州大学医学部医学科大学院卒。同大学医学部老年内科(内分泌内科)助手を経て、心療内科、小児科研修を経て、1998年より「六号通り診療所」所長を務めた。日本プライマリ・ケア学会会員。日本医師会認定産業医・同認定スポーツ医。糖尿病協会療養指導医。

子供の健全な成長のために カフェインは大人になってから

公開日: 更新日:

 みなさんはコーヒーをいつ頃から飲むようになりましたか? コーヒー牛乳のようなものを別にすれば、コーヒーには苦味がありますから、昔はある程度大きくなってからその味を覚えるのが普通だったと思います。

 しかし、今は大人と同じ食べ物や飲み物を、小さなうちから一緒に取ることが、むしろ普通になってきているような気がします。

 コーヒーはカフェインを多く含む飲み物です。カフェインには心臓を刺激するような作用があり、飲み続けると癖になるような常用性があります。

 それでは、子供の頃からカフェインを常用することにより、その後お酒などにも依存しやすくなる、ということはあるのでしょうか? 

 今年の依存症の専門誌に、その点を検証した論文が掲載されています。

 12、13歳くらいの子供のカフェインの摂取量と、その後1年間の飲酒や喫煙などの悪い習慣との関係を調べたところ、カフェインの摂取量が多いほど、その後の飲酒や喫煙も増えることが分かりました。

 依存性のある成分を子供のうちに取りすぎると、他のものに対する依存症も起こりやすくなるのです。そのためアメリカの専門機関は、16歳に満たない年齢では、カフェインを多く含む飲み物は控えるように勧告しています。中学生まではなるべくカフェインを控えることが、その後の健全な成長のために重要であるようです。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人原前監督が“愛弟子”阿部監督1年目Vに4日間も「ノーコメント」だった摩訶不思議

  2. 2

    巨人・阿部監督1年目V目前で唇かむ原前監督…自身は事実上クビで「おいしいとこ取り」された憤まん

  3. 3

    松本人志は勝訴でも「テレビ復帰は困難」と関係者が語るワケ…“シビアな金銭感覚”がアダに

  4. 4

    肺がん「ステージ4」歌手・山川豊さんが胸中吐露…「5年歌えれば、いや3年でもいい」

  5. 5

    貧打広島が今オフ異例のFA参戦へ…狙うは地元出身の安打製造機 歴史的失速でチーム内外から「補強して」

  1. 6

    紀子さま誕生日文書ににじむ長女・眞子さんとの距離…コロナ明けでも里帰りせず心配事は山積み

  2. 7

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8

    メジャー挑戦、残留、国内移籍…広島・森下、大瀬良、九里の去就問題は三者三様

  4. 9

    かつての大谷が思い描いた「投打の理想」 避けられないと悟った「永遠の課題」とは

  5. 10

    大谷が初めて明かしたメジャーへの思い「自分に年俸30億円、総額200億円の価値?ないでしょうね…」