炎症性腸疾患が急増中 早期に発見するための2つのポイント

公開日: 更新日:

 粘液の混ざる血便(粘血便)、下痢、腹痛、腹部不快感、倦怠感などが繰り返し起こるようなら、炎症性腸疾患かもしれない。北里大学北里研究所病院炎症性腸疾患先進治療センター長の日比紀文医師に聞いた。

 炎症性腸疾患は腸管に繰り返し炎症を起こす疾患の総称。主にクローン病と潰瘍性大腸炎だ。

「患者数は急激に増加しており、平成25年度末時点で合計約21万人。かつては“非常にまれ”という認識でしたが、日常診療でも遭遇する疾患になり、希少疾患とは言えなくなりました」

 ところが、一般的には炎症性腸疾患についてまだ知られていない。下痢や腹痛などはさまざまな消化器疾患で見られるため、専門医ですら感染症や過敏性腸症候群の下痢型と間違えるケースもある。患者自身が「腹痛で病院に行くほどではない」などと考え、受診しないことも珍しくない。

「大腸内視鏡検査で腸内をチェックすると、炎症性腸疾患の特徴的な所見が認められるため、確定診断に至ります」

 もし粘血便や腹痛を頻発するようなら、病院で一度検査を受けるべき。なぜなら近年、炎症性腸疾患の治療の進歩が著しいからだ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    西武ならレギュラー?FA権行使の阪神・原口文仁にオリ、楽天、ロッテからも意外な需要

  2. 2

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動

  3. 3

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  4. 4

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏の勝因は「SNS戦略」って本当?TV情報番組では法規制に言及したタレントも

  5. 5

    小泉今日子×小林聡美「団地のふたり」も《もう見ない》…“バディー”ドラマ「喧嘩シーン」への嫌悪感

  1. 6

    国内男子ツアーの惨状招いた「元凶」…虫食い日程、録画放送、低レベルなコース

  2. 7

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  3. 8

    首都圏の「住み続けたい駅」1位、2位の超意外! かつて人気の吉祥寺は46位、代官山は15位

  4. 9

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏圧勝のウラ パワハラ疑惑の前職を勝たせた「同情論」と「陰謀論」

  5. 10

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇