糖尿病の急激な悪化は新疾患「IgG4関連疾患」の疑いあり
IgG4関連疾患は中高年男性に多い。血液中のIgG4の増加の有無を調べれば多くの例で分かる。受診すべき科は、消化器疾患では膵臓と胆道の専門診療科、それ以外は眼科、耳鼻咽喉科、リウマチ・膠原病科など。治療は、ステロイドの投与だ。
「IgG4関連疾患はステロイドでほぼ全例が改善しますが、ステロイドの減量や中止で再燃する例が20~30%ある。再燃を予防するために、少量を3年を目安に投与し続ける例も少なくありません」
IgG4関連疾患の治療難渋例は、難病指定になっている。
なお、自己免疫性膵炎が知られるようになるにつれ、懸念されているのが膵臓がんの見逃しだ。
「これまでは膵臓がんと思い、自己免疫性膵炎が見逃されてきた。その逆が起こる可能性があります。自己免疫性膵炎と誤診され、そのために膵臓がんの治療が遅れれば、大問題です」
日本膵臓学会や日本胆道学会のHPで専門医を探し受診した方がいい。