著者のコラム一覧
青島周一勤務薬剤師/「薬剤師のジャーナルクラブ」共同主宰

2004年城西大学薬学部卒。保険薬局勤務を経て12年9月より中野病院(栃木県栃木市)に勤務。“薬剤師によるEBM(科学的エビデンスに基づく医療)スタイル診療支援”の確立を目指し、その実践記録を自身のブログ「薬剤師の地域医療日誌」などに書き留めている。

ファストフードを週3回食べる人は重度の喘息患者が多い?

公開日: 更新日:

 ファストフードとは、短時間で調理、あるいは注文してからすぐに食べられる手軽な食品のことです。ハンバーガーに代表されるように、その多くは脂肪分や塩分が多く含まれている高カロリーな食品といえます。

 近年、アトピー性皮膚炎や、喘息(ぜんそく)などのアレルギー性疾患が増加傾向にあるといわれていますが、その要因のひとつとして注目されているのが食習慣です。ファストフードの普及で食習慣は少なからず変化しているといえますが、こうした食事の摂取とアレルギー性疾患の関連性について、あまり明確なことは分かっていませんでした。

 そんな中、ファストフードの摂取とアレルギー性疾患の関連性を検討した研究が、2018年7月4日付でアジア太平洋呼吸器学会誌の電子版に掲載されました。

 この研究は、過去に報告された16件の研究データを統合解析(メタ分析)したものです。その結果、ファストフードを食べる人は、そうでない人に比べて喘息患者が58%、重度の喘息患者が34%、アレルギー性鼻炎の患者が43%、重度の湿疹患者が51%、いずれも統計学的に有意に多いという結果でした。特に、ハンバーガーを食べている場合や、ファストフードを週3回以上食べている場合に重度の喘息患者が多いと報告されています。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    岡田阪神は「老将の大暴走」状態…選手フロントが困惑、“公開処刑”にコーチも委縮

  2. 2

    肺がん「ステージ4」歌手・山川豊さんが胸中吐露…「5年歌えれば、いや3年でもいい」

  3. 3

    巨人原前監督が“愛弟子”阿部監督1年目Vに4日間も「ノーコメント」だった摩訶不思議

  4. 4

    巨人・阿部監督1年目V目前で唇かむ原前監督…自身は事実上クビで「おいしいとこ取り」された憤まん

  5. 5

    中日・根尾昂に投打で「限界説」…一軍復帰登板の大炎上で突きつけられた厳しい現実

  1. 6

    安倍派裏金幹部6人「10.27総選挙」の明と暗…候補乱立の野党は“再選”を許してしまうのか

  2. 7

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8

    79年の紅白で「カサブランカ・ダンディ」を歌った数時間後、80年元旦に「TOKIO」を歌った

  4. 9

    阪神岡田監督は連覇達成でも「解任」だった…背景に《阪神電鉄への人事権「大政奉還」》

  5. 10

    《スチュワート・ジュニアの巻》時間と共に解きほぐれた米ドラフト1巡目のプライド