笹川伸雄
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笹川伸雄

ジャーナリスト。1946年、宮城県生まれ。医、食、健康のジャンルを得意とし、著書に「妙薬探訪」(徳間文庫)など

嚥下障害はあるものの体は快調で仕事も“がん前”のまま

公開日: 更新日:

 2人に1人ががんを発症する時代。先日、歌手の野口五郎さんが昨年暮れに食道がん手術をしたことを公表。また、女優の八千草薫さんが、がんの闘病のため、しばらく仕事を休むと報じられた。2017年末に膵臓(すいぞう)がんが見つかり、昨年1月に手術をしたが、今年になって肝臓にもがんが見つかったという。

 彼女が手術で膵臓を全摘したのが87歳。そして今年88歳になった。彼女のファンのひとりとして、痛ましい思いでいっぱいだ。高齢で手術をする必要があったのだろうか。医師は治療を役割と心得ている。しかし、膵臓を全摘してたった1年で肝臓にも転移。これが治療と言えるのだろうか。彼女の年齢で手術をしなければ、4月からの新番組降板もなかったのではと思う。周りは止めなかったのか。彼女は復帰に強い意志を持っているというが、治療後、生活の質を保てるのだろうか。

 医師は必ず言うだろう。「治療は順調だ」「うまくいった」「寛解した」と。そして、弱っていく患者には「体力が弱って」「高齢で」と言い訳を述べるに決まっている。今までがそうだった。高齢でがん治療の苦痛を選択する必要はあったのだろうか。切ない気持ちでいる。私の話に戻れば、嚥下(えんげ)障害は改善されないが、体に痛みはない。内臓の不調もない。頭もクリアだ。1月末には週刊誌7ページの取材と原稿執筆を1人でやった。週2本の連載コラムも続けている。体を気力だけで支えているのではない。体が“快調”なのだ。

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