手術11時間から生還 海援隊・中牟田俊男さん食道がん語る

公開日: 更新日:

 医者には「ビールが一番入りませんよ」と言われたんです。だから「打ち上げのビールのうまさがもう味わえないのか」と思っていたんですけど、それはね、実際飲んだらうまかった(笑い)。本当にうれしかったです。

 1回の食事量は以前の3分の1。その分、1日5回にしています。それでも太れません。体重は52~53キロあったのに、術後は10キロ以上減って、今も47キロから全然増えない。太るのがこんなに難しいとは思いませんでした。体重が戻らないと体力も戻らないし、いろんなことが嫌になります。ひどいときは風で倒れそうになって、ビックリしました。そばにいたお婆さんに「大丈夫ですか?」って言われちゃって(笑い)。

 病気後は、いろんなことがありがたく、すべての現象がいとおしく感じました。まぁ3年も経つと薄らぎますけど、あの瞬間を感じられたのは良かった。いつでもその状態に切り替えられるなって思いますから。

 (聞き手=松永詠美子)

▽なかむた・としお 1949年、福岡県生まれ。72年に武田鉄矢、千葉和臣と共に海援隊としてデビューし、「母に捧げるバラード」など大ヒットを連発した。82年に解散後、ソロ活動を経て94年に再結成。現在、アコースティックギター中心の「海援隊トーク&ライブ」で全国各地を回っている。3月10日(日)には白河文化交流館「コミネス」で開催される。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「転職者は急増」なのに「人材派遣会社は倒産」が増えているワケ

  2. 2

    俳優・山口馬木也さん「藤田まことさんは『飲め、飲め』と息子のようにかわいがってくれた」

  3. 3

    驚きの品揃え! ダイソーでほぼすべて揃う「防災グッズ」の実力は?

  4. 4

    優勝の祝儀で5000万円も タニマチに頼る“ごっつぁん体質”

  5. 5

    前代未聞の壮絶不倫・当事者のひとりがまたも“謎の欠場”…関係者が語った「心配な変化」とは???

  1. 6

    長嶋一茂はこんなにも身だしなみを意識している? VIOはもちろんアンチエイジングも

  2. 7

    大関・大の里すでに「師匠超え」の鋼メンタル!スキャンダル報道もどこ吹く風で3度目賜杯

  3. 8

    大関・大の里3度目優勝で期待される「大豊」時代の幕開け…八角理事長も横綱昇進に期待隠さず

  4. 9

    自信なくされたら困るから? 巨人・田中将大がカブス戦登板「緊急回避」の裏側

  5. 10

    国民民主党はやっぱり与党補完勢力だった! 企業・団体献金「存続」で自民党に塩を送る罪深さ