緑内障患者の95%以上が間違い「目薬」正しいのさし方とは
目をパチパチすると涙が分泌されたり目薬が鼻腔に流れたりして効果が薄れる。さしてすぐティッシュで拭けば、肝心の目薬がティッシュに吸い取られてしまう。2滴以上さすと目からあふれ、目の周りのかぶれや黒ずみなどの原因になり、数種類を一気にさすと、それぞれの薬の効果が薄まってしまう。
さし忘れが多い人は、「食前・食後にさす」などと日常の行動に絡めるといい。中には、「1日2回さすのは面倒」という人もいるだろう。
「今は複数種類の薬を1つにまとめた合剤も出ているので、それに替えることもできます。回数に限らず、『しみる』『充血する』『目薬の副作用である目の周りの黒ずみが嫌』など目薬で不便を感じていることがあれば医師に言うべき。緑内障の目薬は非常に種類が多いので、患者さんがより使いやすいものへの変更も検討できます」
緑内障の治療は、目薬かレーザー治療や手術しかない。いずれも完治させるものではなく、手術の効き目は7割程度。レーザー治療では人によってまちまちで、目薬より効果が高いわけではない。さらに手術は患者への負担が大きくかえって術後に視力が下がるケースもある。つまり、緑内障を発症すれば、毎日きちんと決められた用法で目薬をさすことが、症状の進行を止める確実な治療法なのだ。