【末梢動脈疾患】クーラーで体より足が冷たくなる人は危険

公開日: 更新日:

糖尿病患者では、血糖が上昇しているために血液の浸透圧が高くなり、周囲の細胞から水分を引き込みます。体内の水分量は足りていても脱水様の症状が引き起こされます。これに猛暑による脱水が加わると、血液はドロドロになり、血小板が活性化して血が固まり始めます(血栓)。これに赤血球などがくっつくと、血栓の成長により血管が詰まりやすくなる。猛暑での高温や日射のストレスにより、糖尿病が悪化する悪循環に陥りやすいのです」

■糖尿病なら足切断リスクが上がる

 とはいえ、手足などの細い血管が詰まるくらいで脳卒中心筋梗塞に関係するのか? と不思議に思うかもしれない。しかし、PADは脳卒中や心筋梗塞の前兆であることは多くの疫学研究が示している。

 例えば、7万人を対象にした国際的な研究ではPAD患者の50%が冠動脈疾患、25%が脳血管疾患にかかっていた。

 PADの重症度は4つに分類される。Ⅰ度は無症状、Ⅱ度は歩くと痛みが出る、Ⅲ度は安静時でも痛い、Ⅳ度は潰瘍・壊死が起こる、だ。Ⅲ度以上では1年後の足の切断リスクは30%ともいわれている。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動