リンゴを食べて喉がかゆくなったら…食物アレルギーを疑え
【要注意な症状】
アナフィラキシーが疑われる時は、「エピペン」というアドレナリンをすぐに筋肉注射する。しかし、最初の発作ではエピペンを持っていない人も多いだろう。
アナフィラキシーの診断基準は、全身の発疹や紅潮、呼吸困難、喘鳴など複数の臓器に症状が出ること。速やかに治療をしないと血圧低下や意識障害が見られればアナフィラキシーショックを起こし死に至ることもあるので、アナフィラキシーが疑われる時には救急車を呼ぶべきだ。診断基準の詳細は、ネットで「アナフィラキシーガイドライン」を見ることができる。
【“できるだけ食べさせる”治療に】
子どもの食物アレルギーの場合、アナフィラキシーなどを起こさないために、かつてはNG食品を「食べさせない」治療が中心だった。
「今は食物経口負荷試験を受けて、本当に除去が必要な食物を特定していく治療が中心です。子どもの食物アレルギーは成長とともに多くは自然に治っていきます。血液検査などを参考に定期的に食物経口負荷試験を受けて、本当に今も除去が必要か、確認していくことが大切です」
食物経口負荷試験は何歳でも受けられる。ただし乳幼児期など可能な限り早い方がいい。
「食べられない期間が長くなると、食べられるようになってからも『味があまり好きじゃない』となる傾向があります」