膵がん手術を受ける場合 症例が多い施設の方が安心なのか?

公開日: 更新日:

 膵がん手術では比較的ポピュラーな、膵頭十二指腸切除術を腹腔鏡下で行う場合はまだ保険適用ではありません。

 19年のガイドラインのステートメントは「腹腔鏡下膵頭十二指腸切除術が、開腹膵頭十二指腸切除術に比べ、術中出血量、周術期輸血率、在院日数、無再発生存期間において優れているとの報告を認める。しかし、これらは低悪性度の病変に対して習熟した施設で行われた観察研究のみに限られており、膵癌に対して妥当な術式か否かは明らかではない。さらにわが国では保険適用になっていない点も注意すべきである。以上より、わが国においては臨床研究として行うべきであって、実地臨床では行わないことを提案する」となっています。

 今後、症例の多い施設における症例の蓄積と検討により、更に安全で確実な治療計画や標準治療ができることを期待しています。

(国際医療福祉大学病院内科学・一石英一郎教授)

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…