膵がん早期発見のカギを握る画像検査 CTとMRIの違いと特性

公開日: 更新日:

 膵がんが治りづらい理由は早期発見が難しいからです。実際、Ⅰ期で見つかるのは6%程度で、他のがんに比べてはるかに発見しづらいことが知られています。その理由は体の中心にあって見つけにくいこと、痛みの受容体が少なく自覚症状が乏しいこと、膵がんだけに表れる症状がないことなどが挙げられます。

 では、現在はどのようにして膵がんを見つけているのでしょうか?

 膵がん検査は3段階に分かれて行われます。第1段階は血液検査と腹部超音波(エコー)検査です。血液検査では膵臓の働きを示す膵酵素の測定と膵がんが発生したときに上昇することがある腫瘍マーカーの動きを調べます。ただし血液には膵がん特有の動きがないため、必ずしも正確には見つけられません。エコー検査も費用が安く患者さんへの体の負担が少ないものの、肥満や腹部の中のガスの状況により、観察しづらいといわれています。

 第3段階の病理検査の前の第2段階は画像検査で、造影剤を使ったCT(コンピューター断層撮影)検査とMRI(磁気共鳴画像法)検査に大別できます。

 CT検査は人体にX線を照射し、その透過量をコンピューターが解析して人体の輪切り像(横断面)をつくる装置です。単純X線撮影と同じように骨は白く映り、被曝します。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    西武ならレギュラー?FA権行使の阪神・原口文仁にオリ、楽天、ロッテからも意外な需要

  2. 2

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動

  3. 3

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  4. 4

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏の勝因は「SNS戦略」って本当?TV情報番組では法規制に言及したタレントも

  5. 5

    小泉今日子×小林聡美「団地のふたり」も《もう見ない》…“バディー”ドラマ「喧嘩シーン」への嫌悪感

  1. 6

    国内男子ツアーの惨状招いた「元凶」…虫食い日程、録画放送、低レベルなコース

  2. 7

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  3. 8

    首都圏の「住み続けたい駅」1位、2位の超意外! かつて人気の吉祥寺は46位、代官山は15位

  4. 9

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏圧勝のウラ パワハラ疑惑の前職を勝たせた「同情論」と「陰謀論」

  5. 10

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇