酒がうまい季節だから知っておきたい…むくみを防ぐ食事術
つまり、体重80キロの人がむくみを自覚したときは8キロの水分が体内にたまっている可能性があるのだ。これが繰り返されれば体の調子が悪くなるのは当然だ。
大量のお酒を飲んだ翌日に顔などがむくむのは、単に日本酒や焼酎、ビールなどの水分をたくさん取るからではない。血液中のアルコール濃度が高くなったり、濃い味付けのおつまみやシメのラーメンを食べて血中の塩分濃度が上がった分、浸透圧の働きにより血液に流れ込む水分が多くなって血管がパンパンになる一方、静脈やリンパ管でその処理ができなくなるからだ。
「浸透圧とは、細胞膜のような半透膜で隔てられた濃度の異なる2つの液体の間で生じる、濃度の低い方から高い方へ移動する圧力のことです。タンパク質の一種である『アルブミン』が血液中に大量に存在することで浸透圧が働いて、血管内外の水分量が調整されています。そのアルブミンが不足すると、水分が血管の外に抜けて浮腫が生じる原因になるのです」
テレビや雑誌などで難民の乳幼児のお腹が膨張している姿が紹介されるが、これは極度のタンパク質不足と不十分なエネルギー摂取によるクワシオルコルという症状だ。タンパク質不足のため、低アルブミン血症を引き起こす。