麻黄湯は侮れない インフルでの解熱効果はタミフルより上

公開日: 更新日:

 タミフルやリレンザなどの抗インフルエンザ薬は、インフルエンザウイルスが増殖にかかわる酵素として知られるノイラミニダーゼの働きを阻害することで治療に結びつけています。

 一方、麻黄湯は人間の免疫力を高めて、抗ウイルス効果を発揮。耐性問題がないのはそのためで、タミフルのような副作用リスクも少ないといえます。ただし、使い方に工夫が必要です。漢方薬は、単に病状だけでなくて、「証」という体質によって薬を使い分けます。

 その麻黄湯は、風邪や初期のインフルエンザのほか、喘息にも保険適用がありますが、急な高熱と筋肉痛、寒けなどの症状があるものの、発汗がない人に使います。体力がある人に使い、体力がない人には不向きなのです。

 同じような症状で、汗をかいて熱っぽく、寒けや頭痛があるようなときは柴胡桂枝湯です。こちらは、体力がない人に向いています。これらの薬でよくなったら、竹筎温胆湯へ。漢方薬は、段階に応じた使い分けも大切です。

(梅田悦生・赤坂山王クリニック院長)

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    フジテレビ30代アナ永島優美、椿原慶子が辞めて佐々木恭子、西山喜久恵50代アナが居座る深刻

  2. 2

    志村けんさん急逝から4年で死後トラブルなし…松本人志と比較される女性関係とカネ払い

  3. 3

    ダウンタウン浜田雅功の休養でよぎる2023年の「意識障害」報道…「前日のことを全く記憶していない」

  4. 4

    男性キャディーが人気女子プロ3人と壮絶不倫!文春砲炸裂で関係者は「さらなる写真流出」に戦々恐々

  5. 5

    悠仁さんの成人会見は秋篠宮家の数々の危機をいっぺんに救った

  1. 6

    志村けんさん急逝から5年で豪邸やロールス・ロイスを次々処分も…フジテレビ問題でも際立つ偉大さ

  2. 7

    志村けんさん急死から4年で関係者が激白…結婚を考えた40歳以上年下“最後の女性”の存在

  3. 8

    備蓄米放出でもコメ価格は高止まり…怪しくなってきた農水省の「実態把握」

  4. 9

    日テレ「さよなら帝国劇場」でわかったテレビ軽視…劇場の階段から放送、伴奏は電子ピアノのみ

  5. 10

    フジテレビ「Live News イット!」が大苦戦中…上垣皓太朗アナが切り札となるか