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佐々木常雄東京都立駒込病院名誉院長

東京都立駒込病院名誉院長。専門はがん化学療法・腫瘍内科学。1945年、山形県天童市生まれ。弘前大学医学部卒。青森県立中央病院から国立がんセンター(当時)を経て、75年から都立駒込病院化学療法科に勤務。08年から12年まで同院長。がん専門医として、2万人以上に抗がん剤治療を行い、2000人以上の最期をみとってきた。日本癌治療学会名誉会員、日本胃癌学会特別会員、癌と化学療法編集顧問などを務める。

「希望を持っていたい」ステージ4のがん患者にそう言われ…

公開日: 更新日:

 元看護師のDさん(64歳・女性)は、健診で肺に異常な影を指摘されました。某病院呼吸器内科を受診してCT検査を受けたところ「肺がん」で、さらに肺の中とリンパ節に転移があり、手術は無理でステージ4との診断でした。

 Dさんの担当は若い男性のG医師で、内科専門医でした。G医師は、CT画像、その他の検査結果、治療法などをきちんと説明してくれるうえ、診察の最後には毎回「質問はありませんか?」と言ってくれます。そんな姿勢から、DさんはG医師を気に入っていました。

 結局、Dさんは抗がん剤治療を選択することになり、最初は入院、その後は外来で点滴治療が4回繰り返され続いて内服の抗がん剤となりました。

 Dさんは、がんによる症状はまったくありませんでした。しかし、抗がん剤の副作用が出て、注射では嘔気や食欲不振、内服の抗がん剤でも、口内炎や下痢などがありました。それでも、治療が効いてがんが抑えられていること、そしてG医師が親切にしてくれたこともあって頑張りました。

 G医師は「Dさんには病状をしっかり説明してあるし、十分理解いただいている。コミュニケーションは良好だ」と思っていました。ところが、そうではなかった事態が起こりました。

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