世界的科学誌で報告「膵がん」はお腹のカビが原因だった?

公開日: 更新日:

 このとき膵がんのマウスに抗真菌薬を投与して、真菌叢を変化させたところ、30週間でがんの量は20~40%減少したという。

 マラッセジア属の真菌は皮膚や頭皮から検出されることが多く、脂漏性皮膚炎、アトピー性皮膚炎、尋常性乾癬などの原因となることが知られているが、最近の研究では、皮膚がんや大腸がんにも関与している可能性が報告されているという。

 研究グループはお腹のカビとがんとの関係について「真菌が免疫系に影響を与えることで異常な組織の増殖を招いているのでは?」との見方を示している。

「人間は腸内に無数の微生物を寄生させ、体がスムーズに動くように働かせています。真菌はそのひとつ。植物と違って自分で栄養を作る力を持たないカビは、増殖するには、自ら出した酵素で、腸壁を分解して足場をつくり、栄養素を得ます」

 人間はその分解力を有効利用していて、真菌を腸内にすまわせて栄養分を与える代わりにタンパク質をアミノ酸に分解したり、脱水したり、でんぷんをブドウ糖に分解したり、ビタミンを作り出したり、ミネラルを吸収しやすくするよう働かせているのだ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    俳優・山口馬木也さん「藤田まことさんは『飲め、飲め』と息子のようにかわいがってくれた」

  2. 2

    前代未聞の壮絶不倫・当事者のひとりがまたも“謎の欠場”…関係者が語った「心配な変化」とは???

  3. 3

    テレ朝ナスD“経費横領&パワハラ処分”に「見せしめ」の声も…家族団らん投稿の美人料理家妻に同情集まる

  4. 4

    自信なくされたら困るから? 巨人・田中将大がカブス戦登板「緊急回避」の裏側

  5. 5

    東原亜希の“黒帯バスローブ密会”乗り越えた「許す力」は佐々木希以上? 経済的自立も目指す強心臓とたくましさ

  1. 6

    料理研究家の森崎友紀 “本業”専念も恋愛は「年も年なので」

  2. 7

    兵庫県パワハラ知事に残った選択肢は「議会解散」のみ…多数派工作で延命図るか?味方は“情報漏洩3人組”のみ

  3. 8

    あす旧統一教会に解散命令か? N国党に急接近の不気味、タダでは転ばない悪あがき

  4. 9

    巨人の“アキレス腱”は絶対的セットアッパーが使えないこと…新助っ人キャベッジで外国人枠「満員」

  5. 10

    佐々木希が「芸能人格付けチェック」で"地雷キャラ"といじられ…夫・渡部建を捨てないもう1つの理由