術後3日は人生最大の苦痛…Nosukeさん精巣がん語る
周囲から「東京に帰ったら病院へ行け。行かなかったらメンバーから外す」と半ば脅されて検査を受けまして、がんが発覚したわけです。最終的には「精巣がんを原発とする胚細胞腫瘍」と診断されました。胃が腫れていると思っていたのは、じつは胃の下にできた直径15センチの腫瘍だったんです。
治療はまず左の精巣を摘出して、落ち着いたら抗がん剤で胃の下の腫瘍を小さくし、開腹手術で腫瘍摘出という段取りでした。入院も手術も生まれて初めてだったので、すべてが未知で恐怖でしたが、精巣の手術も抗がん剤もイメージしていたよりもスムーズに進みました。途中、何を食べても味がしない味覚障害になったり、吐き気にも襲われました。でも、吐き気は打ち上げの夜の二日酔いよりマシでした(笑い)。
4クール(約4カ月)の抗がん剤治療でみるみる数値が良くなっていくのが分かり、今年5月の腫瘍摘出手術の頃には、いろいろ慣れて余裕すらありました。
ところが、腫瘍摘出手術は8時間の予定が大幅に延び、夕方に終わるはずが深夜1時までかかってしまったのです。腫瘍は2つあり、その1つが大動脈に巻き付いていて取りづらく、大量出血を伴って輸血もしました。