コーヒーは胸やけの原因 1日4杯以上でリスクがアップ
苦いものが口の中に上がってきて、胸やけや胸の痛みが出たことはありませんか? これは胃食道逆流症の症状です。こうした症状を繰り返すのは、胃の入り口の部分に、何らかの原因で緩みがあって、胃酸が食道に逆流することによって起こるのです。
その大きな原因は肥満ですが、高齢者では背中が曲がり、お腹が圧迫されても起こることがあります。胃食道逆流症の治療は、主に胃酸を強く抑える薬によって行われます。ただ、薬は副作用もありますし、長期間続けて飲まないといけません。生活習慣を改善することで、どこまでその危険性を減らすことができるのでしょうか?
今年の消化器学の専門誌に、普段飲んでいる飲み物と、胃食道逆流症の危険性との関連についての、興味深い論文が掲載されています。
アメリカで看護師4万8000人余りを対象とした大規模な健康調査を解析したところ、コーヒー、紅茶、炭酸飲料をたくさん飲む人は、それぞれ30%近く胃食道逆流症のリスクが増加していました。
その一方で、牛乳や水、ジュースを飲む人では、そうしたリスクの増加は認められませんでした。このコーヒーなどの飲み物によるリスクの増加は、1日4杯以上飲むと明確になっています。
胸やけの気になる人は、コーヒーや紅茶は1日3杯くらいまでが安全であるようです。