正月明けに寝苦しさや寝起き後の疲れが…夜間低血糖を疑え
「心臓は1日に約10万回規則正しく収縮と拡張を繰り返しています。そのため、そのリズムが崩れて不整脈が起きていることは珍しいことではりません。実際、中年以降の人を24時間連続で心電図を取り続けると少なくとも1回や2回は不整脈が観察されます。しかし、糖尿病で正常な血糖値を保てなくなると、夜中に急に交感神経が活発になって脈が早くなるなど不整脈が出て心臓に負担をかけ、心臓のトラブルを起こしてしまうのです」また、夜間低血糖は認知機能を低下させるため、夜間のトイレなどでふらついて骨折や脱臼などになる場合もある。夜間低血糖を引き起こす原因である糖尿病はそれ自体に脳梗塞の発症リスクをアップさせる。日本人を対象にした調査・研究によると、健康な人の脳梗塞リスクを1とした場合、糖尿病の人のそれは男性が2・22、女性が3・63だった。
「脳梗塞は、脳の血管の一部が狭くなったり、血栓が詰まったりして、血液が流れなくなり、その部分の脳機能がダメージを受ける病気です。年間6万人以上が亡くなり、命が助かっても運動機能や言語機能などに障害が残りやすく、日常生活に支障をきたすことも少なくありません。夜間低血糖の人は脳梗塞を発症しやすいことがわかっています」