女性に多い大動脈弁狭窄症の治療法は選択肢がいくつもある
ただ、こうした情報が一般に浸透していないこともあって、心臓に少し違和感があっても検査に行かない女性は少なくありません。きちんと診断されていないケースもたくさんあって、手術したほうがいい段階まで悪化している人でも、その10~15%程度しか手術が実施されていません。そのため、大動脈弁狭窄症で突然死してしまう女性も増えているのです。
■負担が少ない治療法が広まっている
大動脈弁狭窄症は、適切なタイミングで適切な治療を行えば、きちんと治って天寿を全うできる病気です。以前は完治させるには手術で弁を交換するしか方法がなかったのですが、近年は新たな治療法がいくつも登場して、選択肢も増えています。
ここ10年くらいで急速にポピュラーになったのが「TAVI」(経カテーテル大動脈弁留置術)という血管内治療です。カテーテルを使って、悪くなった大動脈弁の代わりに新たな人工弁を留置する治療法です。胸を切開せず体への負担が少ないため、合併症があったり超高齢で手術のリスクが高い人などは治療の対象になります。