膝が痛いが手術はイヤだ…注射1本でOKの新治療PRPとは?

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「新しい治療で、長期的な効果は分かりません。当院で使う高濃度のPRPの場合、欧米の臨床試験では保存療法が効かなかった変形性膝関節症の患者に1回注射すると、プラセボ(偽薬)群と比べて明らかに有意差があり、PRPの群は痛みが軽減した状態が1年半ほど継続しました」

 変形性膝関節症は関節がデコボコになって炎症が起こり、痛みが生じる。進行すると膝が変形し痛みが増す。進行度をグレード0から、最も重いグレード4の5段階に分類するが、臨床試験の対象になったのはグレード2~3の人。

「グレード2~3の人で疼痛スコアが平均して半減。膝が変形したグレード4でPRP療法を希望する人には、『PRP療法で膝の変形は治りません。ただ頻度は低いが痛みが軽減する人もいます。またグレード2~3より進行しているので、痛みの軽減も半分まではいかないでしょう』と説明しています」

 再生医療にはもうひとつ、「幹細胞医療」がある。自ら増殖し、骨・筋肉・脂肪などさまざまな組織になる幹細胞を採取し、膝の患部に注射する。主に行われているのは脂肪から採取する脂肪幹細胞移植だ。PRPよりもっと新しい治療法で、現段階で判明している痛み軽減の継続期間は半年。保険適用外で病院にもよるが通常150万円以上かかることが多い。

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