野村克也夫妻は虚血性心不全で…注意すべき意外な“サイン”
都内の病院に勤める専門医がこう明かす。
「肩こりとは無縁だった同僚の医師が突然『肩が痛いなあ』と言い出したので、まさかとは思いつつ、『心筋梗塞も疑った方がいいよ』とアドバイスしたんですが、本当に倒れてしまって……幸い命は取り留めましたが、医師ですら、それが“放散痛”というサインであると気づかないケースが結構あるんです」
肩が痛い、歯が痛い。でも、いつもの痛みとは何か違う……そう感じたら、早め早めに対処することだ。
前出の代田浩之医師はこうも指摘していた。
「統計にもよりますが、院外死における心筋梗塞の割合は、約50%とされています。しばらくすれば良くなるだろうと痛みを我慢する、心筋梗塞を連想しない、近所迷惑を考えて救急車を呼ばないなどの理由で、救急車を呼ぶタイミングが遅れてしまうのでしょう」
当然ながら医療技術は日々進歩している。心筋梗塞も、救急搬送で助かるケースは増えている。ノムさんは84歳、沙知代夫人は85歳。もちろん加齢によるリスクもある。肩や歯の痛みなら「大丈夫だろう」と高をくくらないことだ。