緑内障は発症していても気づかない 40歳以上の20人に1人が
さらに「視野が欠ける」という症状についても、誤解がある。
「見えないと黒い斑点が出ると思われがちですが、実際はぼんやり見えないところが出てくる。例えば、近視の人は眼鏡を外すとぼんやりしか見えないですが、そんなぼんやりした所が視野に部分的に出現するので視野が欠けても分からない」
緑内障で視神経の障害が起こると、治療を受けても元に戻らない。つまり、失った視野は取り戻せない。だから早期発見・早期治療が非常に重要だ。そして、自覚症状に頼れないからこそ、早期発見には検査以外方法がない。会社や自治体の健診には緑内障の検査(眼底・眼圧検査)が含まれていないこともある。発症リスクが高くなる40歳以上は、定期的に検査を受けるべきだ。
「たいていの人は『眼鏡が合わなくなった』『老眼が始まった』と思ったら眼鏡屋に行きます。しかし、その前に、眼科で検査を受けるべき。見えづらさを感じたら、緑内障に限らず、何らかの目の病気が考えられます」
緑内障の場合、一般的に3~5年に1回の定期的な検査でいいが、次の項目に該当する人は、緑内障発症のリスクが高い。見え方に問題を感じていなくても、短いスパンでの検査が望ましい。