近視、遠視、乱視も解消 老眼鏡が不要になる白内障手術
白内障は、カメラのレンズの役割を果たす水晶体が白く濁る病気。加齢が主な原因なので、60歳以上になると患者数がぐっと増える。10月、日本で初めて薬事承認を受けた「3焦点眼内レンズ」が発売された。白内障治療でいま知っておきたいことを、東京歯科大学水道橋病院眼科のビッセン宮島弘子教授に聞いた。
白内障の症状は、視力の低下、視界がかすむ、光がまぶしいなど。薬では治せず、根本的な治療は、「濁った水晶体を取り除き、眼内レンズを入れる手術」になる。
白内障の手術のタイミングは、日本では一般的に“日常生活に支障が出てきた時”だが、海外では違う。白内障手術は、カメラのレンズを新しくするのと同様なので、選ぶ眼内レンズによっては、近視、遠視、乱視、老眼がなくなるからだ。
「そのため白内障のごく早期で手術を受ける人が増えています。中には白内障がなくても手術を受ける人も。白内障手術の安全性が非常に高まったからこそできること。眼鏡やコンタクトがつらくて、解放されたいと思っている人は、早い段階で白内障手術を検討してもいいのでは」