7時間睡眠になったら糖質や甘いものが欲しくなくなった
キングス・カレッジ・ロンドンが行った172人を対象にした別の研究では、睡眠不足の人は1日の摂取カロリーが平均385キロカロリー多くなるという結果が出ました。日清カップヌードルが351キロカロリーになるので、カップ麺1個分に相当する量になります。
韓国のソウル大学医学部は、13万人以上を対象に調査。調査参加者は睡眠時間が4時間以下から10時間以上と幅広く、このうち糖尿病やメタボリックシンドロームのリスクが最も低かったのが睡眠時間7~8時間の人で、睡眠時間が7時間未満の人や、10時間を超える人はリスクが上昇するとの結果が出ました。
慢性的な睡眠不足は、空腹時血糖値の上昇、基礎インスリン分泌能力の低下、体内のホルモン分泌、自律神経機能の異常などを招きます。わずか2日睡眠不足が続いただけで、食欲抑制ホルモンの分泌が減少し、一方で食欲促進ホルモンの分泌が増す、といった報告もあるのです。睡眠時間の十分な確保は、日中の眠気をなくすだけでなく、健康を維持することにもつながるのです。
睡眠では、量とともに質も大切です。「しっかり寝ているのに、日中眠い」「家族や同居者からいびきを指摘される」「起床時、頭痛や口の乾きなどがある」「すっきり起きられない。起きた時、体が重い」といったことがみられれば、睡眠時無呼吸症候群(SAS)が疑われます。