蕁麻疹は5人に1人が経験 重症でも9割が良くなる治療法

公開日: 更新日:

「いずれも効果がなければ、ステップ3に進みます。生物学的製剤のオマリズマブ、シクロスポリン、内服の副腎皮質ステロイドのいずれかの使用がガイドラインに掲載されています」

 ただし、シクロスポリンは保険適用外で、副腎皮質ステロイドは1カ月以内に減量または中止のめどが立たなければ、他の治療へ変更を検討するとされている。

「私は主にオマリズマブを使います。月1回の皮下注射で、非常に効き目が良く、3回の投与で6割ほどの患者がコントロール良好となります。重篤な副作用は、当院では出ていません」

 薬で症状が出ない状態が3カ月程度続いたら、今度は薬の量、飲む頻度を減らしていく。

「たとえば抗ヒスタミン剤なら、2粒で3カ月間症状が出なければ、1日1粒に減らします。そのまま2~4週間ほど症状が出なければ、2日で1粒で2~4週間。次に3日で1粒で2~4週間……と時間をかけて減らしていきます。途中で症状が出たら、薬の量を少し増やしたり飲む頻度を短くします。ステップ2もステップ3も、時間をかけて薬を減らしていく方法は同じです。いきなり薬をやめると再発しやすいので注意が必要です」

 この方法で、重症患者も9割の人が良くなるという。蕁麻疹とおさらばできるのだ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…