重症化を防ぐ 新型コロナの治療に「抗生剤」が有効な可能性

公開日: 更新日:

 竹森氏によると、クラリスロマイシンには以下のような作用があるという。

免疫の調節や抑制作用があり、とりわけインターロイキン6(IL―6)を顕著に抑制する

 新型コロナによる肺炎の重症化は、過剰な免疫反応で生じるサイトカインストームが主な原因といわれている。炎症を防ぐためのサイトカインが大量に放出されて暴走し、逆に強い炎症を起こす。IL―6は炎症を伴う疾患で高値を示すサイトカインで、重度の間質性肺炎や肺線維症を引き起こすことから、新型コロナの重症化にも大きく関わっている。

「クラリスロマイシンはIL―6などの炎症性サイトカインの放出を抑制するので、サイトカインストームを防ぐ効果があります。適切なタイミングで使用すれば、エクモや人工呼吸器などを使う状態に至る前に病状を改善させる可能性があります」

■分泌型IgAを非特異的に産生する

 ウイルスや細菌といった異物が体内に侵入すると、抗体の機能を持つ免疫グロブリンが作られて排除しようとする。IgAは免疫グロブリンのひとつで、全身の粘膜面でウイルスと結合して無力化し感染を防ぐ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    八角理事長が明かした3大関のそれぞれの課題とは? 豊昇龍3敗目で今場所の綱とりほぼ絶望的

  2. 2

    フジテレビにジャニーズの呪縛…フジ・メディアHD金光修社長の元妻は旧ジャニーズ取締役というズブズブの関係

  3. 3

    元DeNAバウアーやらかし炎上した不謹慎投稿の中身…たびたびの“舌禍”で日米ともにソッポ?

  4. 4

    松本人志は「女性トラブル」で中居正広の相談に乗るも…電撃引退にショック隠しきれず復帰に悪影響

  5. 5

    ついに不動産バブル終焉か…「住宅ローン」金利上昇で中古マンションの価格下落が始まる

  1. 6

    フジテレビ顧問弁護士・菊間千乃氏に何が?「羽鳥慎一モーニングショー」急きょ出演取りやめの波紋

  2. 7

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  3. 8

    菊間千乃は元女子アナ勝ち組No.1! フジテレビ退社→弁護士→4社で社外取締役の波瀾万丈

  4. 9

    中居正広「引退」で再注目…フジテレビ発アイドルグループ元メンバーが告発した大物芸能人から《性被害》の投稿の真偽

  5. 10

    中居正広「華麗なる女性遍歴」とその裏にあるTV局との蜜月…ネットには「ジャニーさんの亡霊」の声も