柔らかくみずみずしい春キャベツは胃腸の不調改善におすすめ
キャベツの旬は春と冬。3月から5月くらいにかけてスーパーでよく見かけるようになる(しかも安い!)春キャベツは、千葉県の銚子や神奈川県の三浦あたりが主な産地だ。
春キャベツは冬キャベツに比べてやや小さく、形は丸め。色は鮮やかな黄緑色で、葉の巻きが緩く、ふわっとしている。葉の水分が多く、柔らかい。
春キャベツの特徴を生かすなら、断然、生だ。記者はこの季節、食パンを食べる時は必ず春キャベツの千切りにゆで卵をトッピングし、オリーブオイルと塩少々をかけ、パンに挟んで食べる。春キャベツのサラダはちょうどよい歯応えで、満腹中枢が刺激されて食べ過ぎ予防になる。食パンの量もいつもより少なめにできるので、糖質の摂取量も抑えられる。
キャベツには、キャベジンという栄養素が豊富に含まれている。キャベジンはアミノ酸の一種。しかしビタミンに似た働きをするため、ビタミンUともいわれている。
キャベツの搾り汁から発見された栄養素で、胃酸の分泌を抑え、胃粘膜を保護する働きがあり、胃潰瘍や十二指腸潰瘍の治療や予防にも使われている。水溶性の成分なので、前述のサラダなら、効率よく摂取できる。キャベジンは、芯に近い内側の葉ほど多く含まれているので、芯も残さずいただきたい。細かく刻んでサラダに入れてもいいし、サッと煮て、汁ごといただくのも◎。
なお、キャベツは漢方薬の観点からも胃の働きを良くする食材。食欲不振、消化不良、げっぷ、胃痛など胃腸の不調を感じている時に取るといい。