堀田秀吾
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堀田秀吾明治大学教授、言語学者

1968年生まれ。言語学や法学に加え、社会心理学、脳科学の分野にも明るく、多角的な研究を展開。著書に「図解ストレス解消大全」(SBクリエイティブ)など。

仮眠を26分とると仕事のパフォーマンスが34%向上する

公開日: 更新日:

 春眠暁を覚えず――とはよく言ったもの。あまりの心地よさに思わず眠り込んでしまいたくなる、爽やかな季節になりました。仕事中の眠気ほどやっかいなものはないと思いますが、この季節の眠気はあまりに暴力的……。私も、うたたね寸前に陥ることが珍しくありません。

 どうしても眠気に襲われたとき、みなさんはどうされていますか? 栄養ドリンクを飲んで気合を入れる人もいれば、自らを鼓舞して何とか意識を保とうとするつわものもいるでしょう。さまざまな眠気対策があると思うのですが、実は「思い切って昼寝をする」ことが、とても有効であると、科学が実証しています。

「26分の仮眠で、パフォーマンスが睡眠前よりも34%向上する」というNASA(米航空宇宙局)の研究(1995年)があります。いわゆる“睡魔”とは、記憶、思考などをつかさどる脳の「大脳皮質」が疲弊することで生じるため、いかにして大脳皮質を瞬間的に回復させるかがポイントになります。

 そこで、NASAの研究者らは、飛行機のパイロットたちにコックピットで仮眠をとらせる実験を行いました。すると、彼らの能力は睡眠前に比べ、平均26分の睡眠をとったときにパフォーマンスが最も向上するという結果が出たのです。向上率は、じつに34%。30分足らずの仮眠でこれだけの数値を叩き出したのだから驚きです。

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