頑固な「便秘」を確実に治す方法 消化器専門医が教える

公開日: 更新日:

「高齢になると便秘になりやすい。高齢者で便が硬く、週1回くらいしか出ない患者さんの場合、生活習慣改善より先にまず便を出す作業が必要。その際、強い下剤を最初に使うと、硬い便が大腸で詰まってしまい腸閉塞を起こしかねない。この場合は、酸化マグネシウムで便を軟らかくしたり、浣腸で硬い便を出すところから始めます」

 早い人では2~3日くらいで便が軟らかくなる。そこから生活習慣改善になるが、高齢者の大半は水分摂取不足も便秘に大いに関係している。心機能や腎機能を調べ、その人にとって安全な量の水分摂取を勧める。

 一方、腹痛や腹部の不快感もあり、過敏性腸症候群(IBS)が疑われる場合、酸化マグネシウムは出さない。

「IBSの患者さんは、便はむしろ軟らかい。酸化マグネシウムを使うと下痢してしまうので、便の水分バランスを調整する薬(ポリカルボフィルカルシウム)や整腸剤を一般的に出します」

 特に若い女性に多いのが、市販薬の刺激性下剤を長年使っている人。


「刺激性下剤は長期間使用していると手放せなくなります。しかし、いきなりやめると便秘でつらい。そこで酸化マグネシウムと併用しながら、少しずつ刺激性下剤の量を減らしていきます」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    「踊る大捜査線」12年ぶり新作映画に「Dr.コトー診療所」の悲劇再来の予感…《ジャニタレやめて》の声も

    「踊る大捜査線」12年ぶり新作映画に「Dr.コトー診療所」の悲劇再来の予感…《ジャニタレやめて》の声も

  2. 2
    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 3
    一門親方衆が口を揃える大の里の“問題” 「まずは稽古」「そのためにも稽古」「まだまだ足りない稽古」

    一門親方衆が口を揃える大の里の“問題” 「まずは稽古」「そのためにも稽古」「まだまだ足りない稽古」

  4. 4
    阪神岡田監督の気になる進退 来季続投がスジだが…単純にそうはいかない複雑事情

    阪神岡田監督の気になる進退 来季続投がスジだが…単純にそうはいかない複雑事情

  5. 5
    織田裕二がフジテレビと決別の衝撃…「踊る大捜査線」続編に出演せず、柳葉敏郎が単独主演

    織田裕二がフジテレビと決別の衝撃…「踊る大捜査線」続編に出演せず、柳葉敏郎が単独主演

  1. 6
    大谷への理不尽な「ボール球」ストライク判定は差別ゆえ…米国人の根底に“猛烈な敵愾心”

    大谷への理不尽な「ボール球」ストライク判定は差別ゆえ…米国人の根底に“猛烈な敵愾心”

  2. 7
    巨人・岡本和真「急失速の真犯人」…19打席ぶり安打もトンネル脱出の気配いまだ見えず

    巨人・岡本和真「急失速の真犯人」…19打席ぶり安打もトンネル脱出の気配いまだ見えず

  3. 8
    新関脇・大の里の「大関昇進の壁」を親方衆が懸念…看過できない“練習態度”の評判

    新関脇・大の里の「大関昇進の壁」を親方衆が懸念…看過できない“練習態度”の評判

  4. 9
    高橋一生「ブラック・ジャック」高視聴率も続編困難か…永尾柚乃“完璧ピノコ”再現に年齢の壁

    高橋一生「ブラック・ジャック」高視聴率も続編困難か…永尾柚乃“完璧ピノコ”再現に年齢の壁

  5. 10
    阪神岡田監督の焦りを盟友・掛布雅之氏がズバリ指摘…状態上がらぬ佐藤輝、大山、ゲラを呼び戻し

    阪神岡田監督の焦りを盟友・掛布雅之氏がズバリ指摘…状態上がらぬ佐藤輝、大山、ゲラを呼び戻し