新型コロナの新たな後遺症に「ED」が浮上 世界で報告相次ぐ
対象となったのは4955例。「流行前期」が3231例、「パンデミック期」が1724例だった。4955例のうち男性疾患患者は721例。受診者全体に占める割合は、「流行前期」の428例(13・2%)に比べ、「パンデミック期」では293例(17・0%)と有意に多かった。
生殖機能障害で見るとそれぞれ4・6%、6・2%、性機能障害では8・6%、10・8%とパンデミック期に有意な増加が見られた。EDについても6・6%から8・7%に増えたという。
報告では、その要因として心因性因子の影響を指摘。限られた空間でパートナーと四六時中過ごす中、関係性が悪化。その結果、もともと勃起に問題を抱えていた男性がパートナーに対し気まずさを感じたことが、受診を後押しした可能性も考えられるという。
ただし、EDの原因を単なるメンタル的要因だけに決めつけるのは無理がある。中国の研究者は、新型コロナに感染した男性はテストステロン(男性ホルモン)値が低いことを発見。性欲を制御するホルモン値の低下は、性的不能につながり得るとも結論付けている。