放送作家・野々村友紀子さんが語る「ムズムズ脚症候群」との苦闘
野々村友紀子さん(放送作家・47歳)=ムズムズ脚症候群
2014年ごろ、テレビを見ていたら「ムズムズ脚症候群」について取り上げていて、「これだ!」と思いました。「これって名前がついた病気なんだ」とそのとき初めて自分の脚に起こる症状が病気だと知り、びっくりしました。正式には「レストレスレッグス症候群」または「下肢静止不能症候群」というそうですが、通称は「ムズムズ脚症候群」。ちょっと面白い名前なので、その苦しさやつらさが、なかなか伝わりにくいんですけど、世の中にはけっこう仲間がたくさんいて、ネット上でこの病気の過酷さを共有しています。
私の場合は若い頃から、夜に脚がムズムズしてしまう症状がありました。でもそれが特殊だとか、病気だと思ったことはなく、「肩凝り」ぐらいにポピュラーで誰にでも起こっているものだと思っていました。
でも、14年のそのテレビ番組を見てからは変に意識するようになって、症状が頻繁になっていった気がします。
症状が出るのは決まって夜です。人によって違うのですが、私は日中に出たことはありません。眠くなってベッドに入ると脚が重だるい感じになって、ジッとしていられなくなるのです。「虫が這うような」と表現する人もいますが、私は「とにかく脚を動かしたくて仕方がなくなる」のです。