著者のコラム一覧
坂本昌也国際医療福祉大学 医学部教授 国際医療福祉大学 内科部長・地域連携部長

専門は糖尿病治療と心血管内分泌学。1970年、東京都港区生まれ。東京慈恵会医科大学卒。東京大学、千葉大学で心臓の研究を経て、現在では糖尿病患者の予防医学の観点から臨床・基礎研究を続けている。日本糖尿病学会、日本高血圧学会、日本内分泌学会の専門医・指導医・評議員を務める。

HbA1c7%以下を長期に維持してる人はコロナ感染しても重症化しない

公開日: 更新日:

 血糖値の1~2カ月の平均を反映し、血糖コントロールの指標となるHbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)。この数値を良好に、さらに長期的に保つと、新型コロナウイルスに感染しても重症化しないことが、米国の大学の調査で明らかになりました。

 調査をしたのは、レンセラー工科大学の研究グループです。米国で医療サービスのネットワーク提供を行うオプタムヘルスの医療データベース(2017年1月から20年11月)を解析。対象になったのは1万6504人の男女で、平均年齢は67.6歳でした。

 すると、コロナ感染の2~3年前からHbA1cの平均値が1%高いごとに、集中治療室(ICU)に入院するリスクが12%上昇するという結果が出たのです。HbA1cが7%にコントロールされている群は、コロナの重症化リスクは1.12倍でしたが、8%以上の群は1.34倍、9%以上の群は1.48倍に上昇していました。

 糖尿病治療ガイドライン(日本糖尿病学会)では正常範囲を4.6~6.2%とし、6.0~6.4%を「糖尿病の可能性が否定できない」、6.5%以上を「糖尿病が強く疑われる」としています。また、すでに糖尿病と診断されている場合には、合併症予防のために、HbA1cは7.0%未満を目標に、コントロールすることとなっています。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    相撲協会の逆鱗に触れた白鵬のメディア工作…イジメ黙認と隠蔽、変わらぬ傲慢ぶりの波紋と今後

  2. 2

    中居正広はテレビ界でも浮いていた?「松本人志×霜月るな」のような“応援団”不在の深刻度

  3. 3

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  4. 4

    《2025年に日本を出ます》…團十郎&占い師「突然ですが占ってもいいですか?」で"意味深トーク"の後味の悪さ

  5. 5

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  1. 6

    中居正広の女性トラブルで元女優・若林志穂さん怒り再燃!大物ミュージシャン「N」に向けられる《私は一歩も引きません》宣言

  2. 7

    結局《何をやってもキムタク》が功を奏した? 中居正広の騒動で最後に笑いそうな木村拓哉と工藤静香

  3. 8

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  4. 9

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  5. 10

    高校サッカーV前橋育英からJ入りゼロのなぜ? 英プレミアの三笘薫が優良モデルケース