著者のコラム一覧
永田宏長浜バイオ大学コンピュータバイオサイエンス学科教授

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

感染症を媒介する蚊が好む血液型はあるのか O型は刺されやすい?

公開日: 更新日:

O型  5.05回
A型  3.28回
B型  4.25回
AB型 3.50回

 つまりO型が平均してもっとも多く刺され、A型がもっとも少なかった、というわけです。

 とすると、O型のマラリア感染リスクが高いことになります。ただアフリカにおける調査では、血液型による感染の違いはほとんどないことが確認されました。マラリア原虫を持った蚊が多い地域では、この程度の違いは、感染リスクにほとんど影響しないようです。

 しかしO型は、ハマダラカ以外の蚊からも好かれているようです。ヒトスジシマカ(普通のヤブカ)もO型を好むという研究が複数発表されています。日本の研究機関でも実験が行われ、O型はA型の2倍もヒトスジシマカに好かれるという結果になりました。

 ヒトスジシマカはマラリアは媒介しませんが、デング熱を媒介します。2014年、東京の代々木公園でのアウトブレークが思い出されます。都内で108人がデング熱に感染しましたが、その血液型の内訳が調べられていないのは残念です。しかし海外の研究で、O型はデング熱の感染リスクが非O型と比べて高いという結果が出ています。O型の人は、防蚊対策をしっかり心がけるべきでしょう。

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