日本は3回目が遅れているが…コロナワクチン接種率は世界で何番目?

公開日: 更新日:

 イスラエルは、多くのマスコミからワクチン優等生として称賛されている。しかし、接種回数の順位は日本よりも低い。WHOの数字は2月13日時点なので、イスラエル政府の公式ホームページで最新の数字を確認したところ、2月28日までに100人当たり195回に増えていた。この2週間でかなり頑張ったようだ。

 フランス、イギリス、ドイツは昨年9月から、最初は医療従事者やハイリスク者を中心に、次第に全国民を対象に3回目接種を進めてきた。

 ところが、いずれも昨年12月下旬から1月にかけて(3回目の効果が出始めているはずなのに)陽性者が爆発的に増え、2月に入ってようやく減少に転じてきた。

 感染制御の目的は、新規陽性者や死者を減らすことであり、ワクチンはそのための手段のひとつに過ぎない。目的と手段をすり替えるような報道はいただけない。しかも日本は陽性者も死者も少なく、世界中で最も感染制御に成功している国と言っていい。

 また各国の状況を見る限り、3回目接種をしたからといって、必ずしも感染拡大を抑えるのに成功しているわけではない。

 結局、ワクチンに多くを期待しすぎず、重症化リスクを下げてくれる程度に思っておいたほうがよさそうである。

(長浜バイオ大学コンピュータバイオサイエンス学科教授・永田宏)

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    岡本和真と村上宗隆のメジャー挑戦に“超逆風” 大谷バブルをブチ壊したMLB先輩野手の期待外れ

    岡本和真と村上宗隆のメジャー挑戦に“超逆風” 大谷バブルをブチ壊したMLB先輩野手の期待外れ

  2. 2
    ロッテ佐々木朗希「強硬姿勢」から一転…契約合意の全真相 球団があえて泥を被った本当の理由

    ロッテ佐々木朗希「強硬姿勢」から一転…契約合意の全真相 球団があえて泥を被った本当の理由

  3. 3
    佐々木朗希の今季終了後の「メジャー挑戦」に現実味…海を渡る条件、ロッテ側のスタンスは

    佐々木朗希の今季終了後の「メジャー挑戦」に現実味…海を渡る条件、ロッテ側のスタンスは

  4. 4
    ドトールに注がれる「石丸効果」都知事選でヒモ付き隠さず3番手から猛追、株価も爆上がり

    ドトールに注がれる「石丸効果」都知事選でヒモ付き隠さず3番手から猛追、株価も爆上がり

  5. 5
    「あぶない刑事」100万人突破で分かった…舘ひろし&柴田恭兵“昭和のスター”の凄みと刑事役の人材不足

    「あぶない刑事」100万人突破で分かった…舘ひろし&柴田恭兵“昭和のスター”の凄みと刑事役の人材不足

  1. 6
    ソフトB山川穂高「無神経ぶり」改めて露呈…31試合ぶり本塁打も身内から異論噴出

    ソフトB山川穂高「無神経ぶり」改めて露呈…31試合ぶり本塁打も身内から異論噴出

  2. 7
    石丸伸二候補に大逆風…「恫喝」訴訟で2連敗、都知事選後の国政進出シナリオも狂いが

    石丸伸二候補に大逆風…「恫喝」訴訟で2連敗、都知事選後の国政進出シナリオも狂いが

  3. 8
    蓮舫候補に一発逆転の「神風」は吹くのか…7.7都知事選「一歩リード」の小池知事を猛追

    蓮舫候補に一発逆転の「神風」は吹くのか…7.7都知事選「一歩リード」の小池知事を猛追

  4. 9
    都知事選最終盤に飛び交う「蓮舫狙い撃ち」の怪情報…永田町に出回る“石丸2位”データの真の狙い

    都知事選最終盤に飛び交う「蓮舫狙い撃ち」の怪情報…永田町に出回る“石丸2位”データの真の狙い

  5. 10
    猛チャージ石丸伸二候補に広がる危機感…広島からは「あんなぁ都知事に押し上げちゃいけん」

    猛チャージ石丸伸二候補に広がる危機感…広島からは「あんなぁ都知事に押し上げちゃいけん」