自宅での療養だから好きなものを好きなように食べられる
最期の時が近づいてくると、一日の大半をベッドに寝て過ごすようになります。そんな中で、患者さんがとても楽しみにされているのが、「口から食べる」ということ。
口から自分の好きなものを食べるという行為は、自分らしく生きる営みであり、生きる意欲にもつながります。
食事は単なる栄養補給にあらず。元気な時でも、食事にはいろんな意味を含んでいますよね。体が自由に動きづらくなってきたときでは、食事が持つ意味合いがもっと大きいものになると考えています。
「病院に入院していたときは、好きなものを食べさせてもらえなかった」
そうおっしゃる患者さんもいます。私たちが患者さんやご家族に伝えたいのは、「在宅医療では食べることは自由。食べる楽しみを維持するため、できる限りのサポートをしますよ!」ということです。
食べる自由を求めて、最近在宅医療を始められた60歳の女性。乳がんが骨へ転移。さらにはステージⅣの大腸がんも見つかったとのこと。