VRで学ぶストレスマネジメント 検証試験で抗うつ効果証明
「心理的支援を必要とする人が、エビデンスに基づいた心理サポートが気軽に受けられる状況には程遠いのが実情です。その実態を目の当たりにする中で、多くの利用者が手軽に参加可能なメタバースを用いた心理教育こそが、日本のメンタルリテラシー底上げの切り札になりうると着想するに至りました」
現状の心理カウンセリングの質は玉石混交で、優秀な心理セラピストほど特殊な研究対象でないとカウンセリングを引き受けず、私費だと高額になりがち。
さらに日中働いている人は参加できる時間に制限があり、地方ほど高いスキルを持つ心理セラピストの数が少なく、受けたくても受けられる場所が非常に限定的だ。
■アバターでの参加なので人の目が気にならない
「効率的なのはグループセラピーですが、見知らぬ人と一緒に、ということに抵抗を示す人は少なくありません。他人にどう見られるかが気になる社交不安症や摂食障害の患者などは、他の参加者の視線が気になり足が重くなりがちです」