近年注目の心不全に対する緩和ケアはQOLの維持と向上を図る
もともと心臓疾患に対する循環器医療は急性期の患者さんを診る医師が圧倒的に多いため、緩和ケアの対象になる慢性期や終末期を診る医師はまだまだ少ない状況です。そのため、これまでいわゆる緩和ケアを担当してきた在宅診療の医師が心不全の患者さんも診ているケースが多く、その場合、フレイルやサルコペニアなどを主たる病態として、心臓については二の次になってしまうことも少なくありません。
冒頭でもお話ししたように、今後は心不全の患者さんがますます増えるのは間違いありません。ですから、心臓疾患に対する緩和ケアは社会問題のひとつとして考えていく必要があるでしょう。次回もお話を続けます。
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