著者のコラム一覧
堀田秀吾明治大学教授、言語学者

1968年生まれ。言語学や法学に加え、社会心理学、脳科学の分野にも明るく、多角的な研究を展開。著書に「図解ストレス解消大全」(SBクリエイティブ)など。

マルチタスクはシングルタスクよりも作業効率を低下させる?

公開日: 更新日:

 電話をしながら、パソコンで資料を作成する。料理を作りながら、LINEで連絡を取り合う。複数のタスクを同時に行うことを、いわゆる「マルチタスク」と呼びますが、得意な人もいれば、不得意な人もいるのではないでしょうか。

 同じ時間を使って、複数のことを同時にこなしてしまうわけですから、一見するとマルチタスクは生産性を上げることができるように思えます。しかし、実際には注意の散漫化によって、作業効率が低下するともいわれています。

 マルチタスクを行うと、脳のリソースは分散されます。たとえば、電話だけをしているなら、脳のリソースは「話す」「聞く」「(話を)理解する」といったのみに注がれますが、電話に加えて資料を作成するとなると、「タイピング」などさらにリソースを割くことが増えてしまいます。

 わかりやすく伝えるなら、運転をしながらモニターでテレビを見ていると「危ない」ですよね? このように他分野に脳のリソースを割いてしまうからこそ、注意の散漫化や疲労感といった副作用が生じてしまうのです。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「ダウンタウンDX」終了で消えゆく松本軍団…FUJIWARA藤本敏史は炎上中で"ガヤ芸人"の今後は

  2. 2

    大阪万博「遠足」堺市の小・中学校8割が辞退の衝撃…無料招待でも安全への懸念広がる

  3. 3

    のんが“改名騒動”以来11年ぶり民放ドラマ出演の背景…因縁の前事務所俳優とは共演NG懸念も

  4. 4

    フジ経営陣から脱落か…“日枝体制の残滓”と名指しされた金光修氏と清水賢治氏に出回る「怪文書」

  5. 5

    【萩原健一】ショーケンが見つめたライバル=沢田研二の「すごみ」

  1. 6

    中居正広氏の「性暴力」背景に旧ジャニーズとフジのズブズブ関係…“中絶スキャンダル封殺”で生まれた大いなる傲慢心

  2. 7

    木村拓哉の"身長サバ読み疑惑"が今春再燃した背景 すべての発端は故・メリー喜多川副社長の思いつき

  3. 8

    大物の“後ろ盾”を失った指原莉乃がYouTubeで語った「芸能界辞めたい」「サシハラ後悔」の波紋

  4. 9

    【独自】「もし断っていなければ献上されていた」発言で注目のアイドリング!!!元メンバーが語る 被害後すぐ警察に行ける人は少数である理由

  5. 10

    上沼恵美子&和田アキ子ら「芸能界のご意見番」不要論…フジテレビ問題で“昭和の悪しき伝統”一掃ムード