痒みが悪化する! アトピー性皮膚炎の「汗対策」4つのポイント

公開日: 更新日:

 まず大前提として「ステロイドは副作用が怖い」というのは全くの誤解だ。適切な使用によるメリットは大きい。しかし、ステロイドが向いていない患者もいる。現在、軽症の患者用ではステロイドではない塗り薬も新たに登場しており、選択肢が増えている。

「ステロイド外用薬と同様、目分量で塗ると効果が薄くなりますので、使用する際には必ず医師から言われた適量を守るようにしましょう」

 中等症以上の場合、塗り薬に注射薬や飲み薬を組み合わせる「全身療法」という選択肢もある。寛解を長期維持するための治療で、保険適用だ。寛解とは、皮膚症状にとらわれず日常生活を送れること。

「現在は12歳からの適応となる薬もありますし、さらに低年齢でも『全身療法』を選択できるようになるのはそう遠い未来ではありません」

 全身療法によって、アトピー性皮膚炎は寛解維持が可能な病気となった。

「当院にも全身療法を行う患者さんが多くいらっしゃいます。みなさん、薄かった皮膚のバリアーが強くなり乾燥が少なくなり、『痒みに悩まされ続ける日々から解放された』と表情や雰囲気まで明るくなる。汗でしみることが少なくなったので、スポーツを始めたと楽しそうに話す方も。そんな患者さんを見られるのは、何よりうれしいですね」

 同じ皮膚科でも、何を得意としているかは違う。現在の治療に満足を得られていない人は、他の治療方法がないか、一度、主治医に相談することをお勧めする。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    演技とイケオジぶりで再ブレーク草彅剛と「10億円マンション売却説」中居正広氏との“絆”

  2. 2

    泉ピン子が終活をやめたワケ「渡る世間は(水原)一平ばかり!」スペシャルインタビュー

  3. 3

    阪神からの戦力外通告「全内幕」…四方八方から《辞めた方が身のためや》と現役続行を反対された

  4. 4

    キムタク一家の妹Kōki,は映画主演の裏で…フルート奏者の姉Cocomiの話題作りと現在

  5. 5

    かんぽ生命×第一生命HD 人生設計に大切な保険を扱う大手2社を比較

  1. 6

    米田哲也が万引きで逮捕!殿堂入りレジェンド350勝投手の悲しい近況…《苦しい生活を送っていたのは確か》

  2. 7

    イスラエルにあなたの年金が流れていく…厚労省「ジェノサイド加担投資」引き揚げ“断固拒否”の不可解

  3. 8

    坂本花織の世界選手権66年ぶり4連覇に立ちはだかる…国際スケート連盟の「反トランプ感情」

  4. 9

    カーリング日本女子が到底真似できない中国の「トンデモ強化策」…世界選手権では明暗クッキリ

  5. 10

    公表された重点施策で露呈…JR東海の株価低迷と時代遅れの収益構造