熱中症対策の「正しい水分補給法」 絶対に押さえたい8つのポイント
⑤熱中症のときは絶対NGの飲料がある
カフェインは、平時はOKだが、熱中症を起こしているときにはNG。
「さらに絶対に飲んではいけないのは、強い利尿作用と体温上昇作用のあるアルコール。体温を上昇させる牛乳やプロテイン入りドリンクなどのアミノ酸含有飲料もダメ。大量の真水も水中毒を起こす恐れがあります。熱中症のときは経口補水液がベストです」
⑥寝る前に水分補給
「就寝中も、汗や不感蒸泄(皮膚や呼気から排泄される水分)で水分は失われます。一方で、就寝中は当然ながら水分補給ができない。夏場の就寝中に脱水症状に至り、早朝に心筋梗塞や脳梗塞を起こすケースは珍しくありません。就寝前には、ぜひ水分補給をしてください」
トイレに行きたくならないように、150ミリリットルの少量の水分を、常温かぬるめの温度で5分ほどかけてゆっくり飲む。それでも尿意をもよおすなら、150ミリリットル→100ミリリットル→50ミリリットルと量を減らす。
「50ミリリットルでも尿意をもよおすなら水分摂取と無関係。泌尿器科を受診してください」
⑦摂取のタイミングは年代で変わる
「健康な成人は喉が渇く前や渇いたらすぐに摂取を。小児は体内水分量が体重の8割と多く、水分摂取が常に必要なので自由にいつでも摂取。高齢者は体重の5割ほどまで水分が減少しており、加齢や持病で喉の渇きがわかりにくい。そのため、時間を決めて水分摂取をしてください」
⑧一気飲みをしない
「コップ1杯程度なら一気飲みでも相当量の水分が体内に残ります。しかし500ミリリットルのペットボトル程度の水を一気飲みすると、せっかく取った水分が尿として体外に出てしまいます」
WHO(世界保健機関)が推奨する水分補給回数は、1日8回以上。しかし、その日の活動量や体調などによって必要とされる水分量は異なるので、フレキシブルに対応することが肝心だ。