著者のコラム一覧
森大祐整形外科医

整形外科全般診療に長年携わる。米国トーマスジェファーソン大学で人工肩関節の臨床研究を行い、2000例超の肩関節手術を経験。現在は京都下鴨病院で肩関節や肘関節、スポーツ障害患者に診療を行う。サイトで整形外科疾患の情報を発信。

「変形性膝関節症」に対してPRP療法は効果があるのか

公開日: 更新日:

 PRP(多血小板血漿)療法は、高いエビデンス(確固たるデータ)が足りない──。

 これまでの連載で触れた通りですが、効果のある治療であるのは間違いありません。

 今回の記事では、2022年に権威あるJBJSという整形外科雑誌でSu医師が発表した論文から、皆さまに役立つ情報を提供します。

 このSu医師の論文では、次の点を挙げています。

(1)膝の軟骨障害、変形性膝関節症に対しては効果のある論文は数多くある。統計解析での結果、有効性はある程度証明されている。

(2)肩の腱の損傷でも同様であるが、効果のある論文は変形性膝関節症より少ない。

(3)テニス肘の治療はPRP療法の有効な論文があるが、統計解析での結果、有効性はある程度証明されている。

 ユーチューブで主に股関節に関する情報を発信する整形外科医、DrJimmy(宇都宮啓医師)は、変形性膝関節症で、ある程度軟骨損傷が進んでいる場合は、PRP療法を受けても軟骨損傷は戻らないと言っています。Su医師の論文でもそう唱えています。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    男性キャディーが人気女子プロ3人と壮絶不倫!文春砲炸裂で関係者は「さらなる写真流出」に戦々恐々

  2. 2

    協会肝いりゲームアプリ頓挫の“張本人”は小林浩美会長…計画性ゼロの見切り発車で現場大混乱

  3. 3

    巨人・田中将大 戻らぬ球威に焦りと不安…他球団スコアラー、評論家は厳しい指摘

  4. 4

    SixTONES新冠番組を潰しにかかるTBS日曜劇場の本気度 道枝駿佑、松本潤、目黒蓮が強力な"裏被り”連発

  5. 5

    長渕剛「理不尽と戦ってほしい」鹿児島の母校卒業生にエールも…元女優から新たな告発

  1. 6

    侍J井端監督が正捕手に据えたい大本命は…3月強化試合への招集は「打倒甲斐」のメッセージ

  2. 7

    「胎動」と「混迷」が交錯するシンドイ2年間

  3. 8

    吉幾三(5)「お前のせいで俺と新沼謙治の仕事が減った」

  4. 9

    長山藍子のおかげでわかった両眼のがんを極秘手術

  5. 10

    ニセコで横行する「海賊スキースクール」…中国系インストラクターやりたい放題で認定校とはイタチごっこ