著者のコラム一覧
清水俊彦東京女子医大脳神経外科客員教授

東京女子医大脳神経外科客員教授。「汐留シティセンターセントラルクリニック」の頭痛外来には全国から患者が訪れる。

女性に多い片頭痛…月経で貧血傾向になるとなぜ頭痛が起こるのか

公開日: 更新日:

 日本で片頭痛に悩まされている人は約840万人。その男女比は1対4で、圧倒的に女性が多いというのが実情です。

 私が診療している頭痛外来を訪れる患者さんも30~40代の女性が圧倒的に多いです。その中でつらい症状としてよく口にされるのが「月経時や月経前後の頭痛」。月経時や月経前後は女性ホルモンが変動するため、それが引き金となって頭痛が起こりやすい。また、月経時には貧血状態になる女性も多く、これが頭痛を悪化させる因子となるのです。

 月経時に貧血傾向に陥ると、なぜ頭痛が悪化するのか。貧血になると血液中の赤血球が減少してしまいます。そうなることで、脳血管や脳組織に運ばれる酸素量も少なくなる。酸素が低下すると脳血管が拡張して、脳の血管周囲にある三叉神経が刺激されて頭の痛みが悪化してしまうのです。

 月経時に貧血状態になることはなるべく回避したいので、普段から鉄分の多い食品を摂取するように心がけていただきたいとアドバイスをしています。たとえば、赤身の肉やレバー、カツオやマグロなどの魚類。また、野菜だとホウレンソウや小松菜などがおすすめです。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…