被災地では薬剤師仲間のつながりが大きな助けになった
災害時、被災地に支援で入る医療従事者ですが、強い使命感を持って自ら進んで名乗り出る人もいれば、そうでない人もいます。私はどちらかといえば後者に当たるかもしれません。現地がどのような状況なのか情報も乏しく、わからないところに行くのはやはり不安でしたし、怖い気持ちも強かったというのが正直なところです。
そんな私を救ってくれたのは、多くの薬剤師仲間とのつながりでした。
東日本大震災の時に派遣された避難所には薬剤師が少なく、大ピンチに陥っていることをSNSにアップしたところ、翌日には多くの薬剤師がヘルプに入ってくださいました。本来なら指揮命令系統にのっとって情報を上げていくのですが、当時はそんな状況ではありませんでした。
今回の能登半島地震では、被災地に入る数日前にたまたま静岡の薬剤師さんに質問があってメールをしたところ、偶然にもその先生は災害支援活動の真っただ中でした。現地の状況やニーズなどについて、活動前に聞くことができたのはとても大きな助けになりました。
また、JMAT(日本医師会災害医療チーム)の一員として現地入りした初日、グループミーティングで普段からとてもお世話になっている大阪の薬剤師さんとお会いすることができ、直前に実際の活動内容について詳しく聞くことができました。活動の終盤には、兵庫の同級生と再会し、その友人から現地・石川の薬剤師さんを紹介していただきました。