トイレや風呂はなんとか自力で行けているが、痛くてもう限界
「2カ月前あたりから腰が徐々に痛みだし、いまは500メートルを歩くのもやっと。トイレや風呂はなんとか自力で行けていますが、限界かも……」
富山在住の86歳の男性が、車イスで来院されました。話を伺うと、記憶にある最初の腰痛は40代の頃。重い荷物を持ち上げた時、腰に痛みが走り、しばらく我慢していたら、いつのまにか自然に痛みも消えたとのこと。
7年前には腰痛で地元の整形外科を受診。椎間板ヘルニアと脊柱管狭窄症と診断され、体内に金属のインプラントを取りつける手術を受けたそうです。現在は血圧降下剤を常用しています。
このように私たちのところに来られる高齢の患者さんには、若い頃や働き盛りの頃に腰を痛め、そのあとは生活に支障がない程度になっていたのが、ある日突然、まるでサブマリンが海上に浮き上がるように、強い症状として現れたという方がかなりいます。
さっそく診断を開始。普通にしていると問題ないのですが、後屈をすると左臀部からヒザまでの痛みやしびれが出てくることがわかりました。MRI撮影で、主病名は脊柱管狭窄症で、副病名は椎間板変性症との診断結果に。