今年4月から先進医療に認定 「子宮腺筋症」の最新治療…妊娠を望むなら知っておきたい

公開日: 更新日:

「さらに子宮腺筋症の方は不妊で着床しづらくなったり、妊娠しても流産や早産のリスクが高くなることが報告されています。患者さんの多くは30代後半から40代に発症するので、妊娠を希望される方の場合には、何らかの治療を検討する必要があるのです」

 治療は主に保存的療法と外科的療法に分けられ、一般的なのがホルモン療法だ。「黄体ホルモン製剤」は、痛みの症状のほかに病巣のサイズを縮小させて進行を抑えることから、治療の第1選択とされている。痛みの症状を抑えるために「低用量ピル」が用いられることもある。ホルモン療法での効果が十分でなく、子宮筋腫や子宮内膜症を合併している場合には、女性ホルモンの分泌を抑えて一時的に閉経状態にする「GnRHアンタゴニスト」や「GnRHアゴニスト」という薬が処方されるという。

「GnRHアンタゴニストやGnRHアゴニストは、骨密度の減少や更年期症状といった副作用があるため、6カ月で使用を中断しなければならない。保存的療法で治療効果が悪い場合に選択されるのが手術です。産婦人科診療ガイドラインでも、子宮全摘が根治的治療と記されていますが、全摘出を望まない患者さんも多くいます。将来の妊娠を考えている方を対象に行っているのが『子宮腺筋症病巣除去術』です」

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ソフトバンク 投手陣「夏バテ」でポストシーズンに一抹の不安…元凶はデータ至上主義のフロントか

  2. 2

    「負けた」はずの琴桜が「勝った」ウラ事情…疑惑の軍配が大炎上《翔猿がかわいそう》

  3. 3

    大谷が2026年WBCを辞退する可能性…二刀流継続へ「右肘3度目手術」は絶対避けたい深刻事情

  4. 4

    広島先発投手陣に忍び寄る疲労の影…9月は防御率が大幅悪化

  5. 5

    小泉進次郎氏「死ぬまで働け」戦慄の年金プラン “標準モデル”は萩本欽一…なんでそうなるの?

  1. 6

    W杯8強へ森保J「5人の重要人物」 頭痛の種は主将・遠藤航の後継者…所属先でベンチ外危機

  2. 7

    SMAPファン歓喜!デビュー記念のラジオ番組で思い出す「SMAP×SMAP」“伝説の5人旅”と再結成の実現度

  3. 8

    国内男子ツアーの惨状招いた「元凶」…虫食い日程、録画放送、低レベルなコース

  4. 9

    貴景勝は大関最短復帰が叶わずこのまま「引退」か…親方就任の準備はとっくに万端

  5. 10

    《柳田悠岐 #2》人並み以上のスピードとパワーを兼ね揃えていたがゆえの落とし穴