ブームが続く「サウナ」で死にたくない…心臓死の報告も
「自律神経の乱れも血圧の大幅な上下動に関係します。サウナに入って徐々に体が温まると、深部体温が緩やかに上昇して副交感神経が働き、血管が拡張して血圧は下がります。その後、体が『熱い』と感じ始めると、熱さに順応するために交感神経が優位になり血管が収縮します。血管の収縮と心拍数が増加することにより血圧が上がるのです。さらに水風呂に移動すると、冷たさに順応するために交感神経は優位なままですが、血管が収縮しているため血液は体内の中心に集まります。そのまま水風呂から上がって休憩すると、副交感神経が優位になって血管が拡張し、血圧が急激に下がるのです」
若くて健康な人であれば問題ないが、高齢者、高血圧や高血糖などの生活習慣病のため動脈硬化がある人、心臓病の既往や心臓血管病の持病がある人は、サウナに入るなら注意した方がいい。
「該当する人は、①サウナに入る前と入った後にしっかり水分補給して、②水風呂にはなるべく入らない。③いきなりサウナ室に入るのではなく、まずお湯につかって体を熱さに慣らし、④サウナ室では最初は温度の低い下段に座るといいでしょう。⑤1回の時間は100度なら5分、80度なら10分、50度なら30分程度を目安にしてください」