がんの放射線治療…最新装置「イーソスセラピー」の実力

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 がんの放射線治療に用いる装置は進化を重ねている。どの装置によるかで、治療成績が異なる可能性もある。高精度放射線治療専用装置「ETHOS Therapy(イーソスセラピー)」を最近導入した自治医大付属病院放射線治療科の白井克幸教授に放射線治療の最前線を聞いた。

 正常臓器を避け、がんにピンポイントで放射線を強く照射できる「高精度放射線治療(左の囲み参照)」の登場で、放射線治療の成績は向上。予後が非常に悪い進行がんでも、薬物療法との併用で生命予後が劇的に延びている。

 放射線治療の成績向上に一役買っているのが「画像誘導放射線治療(IGRT)」、そしてさらに進んだ「即時適応放射線治療」だ。

「従来の放射線治療では、まず治療計画用のCT検査を行い、その画像情報をもとにどこへ照射するか、1~2週間かけて治療計画を作成します。ただ、がんの病変や臓器は体内で日によって変動しています。そこで放射線治療時は、CTなどでがんの位置を確認し、がんの位置が変動している場合は、照射範囲の中心軸をずらす(=IGRT)。位置再現精度は向上しており、IGRTが登場したことで、がんの位置が変動しても適切に治療を行えるようになっています」

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